世界のエレキギター奏法、今のトレンドは?
エレキギター界の今のトレンドは?
こんにちは!
日本という国の、たとえばJ-POPという比較的狭いジャンルだけを聴いていると
あまり感じられないことですが
世界に耳を向けて、さらには歴史を遡ったり時間軸もひろく音楽を聴くと
今なんとなく世界共通の、新しい音楽感覚というのが見えてきます。
国やジャンルが違っても
今はSNSやYoutubeがありますからね。
なんとなく影響しあって、似た傾向に寄るのだと思います。
音楽的には、ルーツ回帰、というか
1980年代以前の、古い音楽のルーツを感じつつ
さらに現代的な感覚で発展させたものが主流ですよね。
アデルしかり、エドシーランしかり、みなルーツは60年代、70年代っぽいサウンドを軸に
現代的な新鮮さを加味していますね。
なので、年配世代が聴くと懐かしく、若者には新鮮、という
幅広い層が楽しめる音楽が、けっこう今は多いと思います。
とても良いことですね^^
そして、各楽器の世界にもそういった時代の流れや、トレンドはあります。
エレキギター界において、演奏技術的な面での今のトレンドは?
ずはり
指弾き
です。
文字どうりピックを使わず指で弾く。
アコギでは当たり前のことですし、エレクトリックギターにおいても
昔からさほど珍しいことではないのですが
その比重(ピック 対 指)が、かなり「指」に寄っている気がします。
実際、ほとんどピックを使わない指弾きオンリーの若手ギタリストも沢山出てきています。
ジャズやカントリーというジャンルでは昔からけっこう居ますが
ロックやポップス界隈で増えているというのも、今の流れですね。
ヘビーなロック系のリフなんかも、指で弾いちゃったりもします。
ピック奏法と指弾きの大きな違いは、やはり音色でしょう。
指で直接弦に触れて弾く、甘く官能的で、時に叫び声のように鋭い音色は
ピックでは出せないものです。
逆に速いパッセージなどは、ピックの方が一般的には弾きやすく
すべて指で演奏するには、猛練習が必要となります。
なので、通常は適材適所で切り替えながら演奏するのが基本ですが
最近は、かなりエレキセントリックな速いフレーズでも
「指のみ」で弾くギタリストも出て来ていて
かつて聴いたことのないような音色が聴け、とても新鮮です。
カテゴリー的には、「ネオソウル」と呼ばれるジャンルに
その手の新進気鋭なギタリストが多いです。
そんなわけで、僕自身も、エレキギター演奏時の指弾きの比重がどんどん増えていっています(笑)
新しい体験なので、楽しいんですね。
ピックを忘れても、演奏できちゃうし^^
そんなわけで
新時代を感じさせる、若いエレクトリック・ギタリストを何人かご紹介してみましょう!
Mateus Asato
最近は、自宅でYOUTUBEにせっせと演奏動画をアップして、それがきっかけで人気が出たり
デビューにつながってるギタリストが増えていますね。この方はその典型でしょう。
ピックも使いますが、指弾きのウエイトはかなり高いです。
スライドっぽいすばやい動きが印象的ですが、デレクトラックのスライドのようなニュアンスを
スライドバーを使わずに出そうとした感じかなあ?と推察したりしています。
今の指弾きブームの火付け役は、デレク・トラックスあたりだと思うので。
MATTEO MANCUSO
彼はもう、完全に指オンリーですね。ここまで来ると本当に新しいタイプです。
指弾きなのに、甘いだけでなく、音の粒立ちがくっきりしているのも、個性的ですね。
つけ入る隙がないほど、正確無比なので(笑)、年齢を重ねて「枯れ感」が出てくるのも楽しみだったりします。
Jared James Nichols
超ロックにも関わらず、ピックをまったく使いません(笑)
一見、ピック弾きにみえますが、親指の爪の角で弾いています。
爪が欠けちゃいそうなほど、ハードに弾いてますね。
他の映像も見てもらえると、甘く艶っぽいタッチも上手いです。
というわけで、ざっと3人ほど、ご紹介しましたが
やっぱり、この流行の原点は、デレク・トラックスやジョン・メイヤー
あたりなんじゃないかなあと思いますね。
現代3大ギタリストと呼ばれる彼らの影響が
少なからずあって、今に至っているという気がします。
ピックという物質を通さない、指からダイレクトに伝わる音の感じ。
ぜひぜひ皆さま、ハマってみてください!
今、旬ですから!^^
最後にデレクトラックスのライブ動画も貼っておきますね^^