~プロの編曲家がアレンジしてみた~THE BLUE HEARTS/『青空』編
渋谷/北千住のJOYミュージックスクールです!
こんにちは!制作講師の想士です。
今回は「編曲」についてお話させてください。
僕は現在、編曲家としての活動も行っております。
ところで編曲家って具体的にどんなことをしているかご存じでしょうか?
仕事としては大きく、本当にざっくりと分けて3つです。
①
楽曲を現場に適した楽器編成で演奏できるように書き変える。
→例えば元々バンドサウンドで作られている音楽をオーケストラで演奏するために書き変えたりすることです。
よくテレビドラマの感動的なシーンで主題歌がヴァイオリンやピアノの演奏で流れたりしますよね?
②
楽曲を他の音楽ジャンルに置き換える。
→ロックの曲をジャズにアレンジするなどの行為です。
和食屋さんで流れているJpopの和楽器アレンジなどはこれに該当しますね。
③
楽曲の全体の構成を整える。
→イントロやアウトロを作ったり、ブリッジ(繋ぎの部分)を作ったり、伴奏のフレーズを作ったりします。
ちなみに昭和歌謡などのイントロは、実は作曲家ではなく編曲家が作ることが多かったそうですよ!
僕はJAGMOというゲーム音楽専門のプロオーケストラから編曲の依頼を頂くことが多いのですが、具体的にどのようなことを行っているのかといいますと、
元々打ち込みでゲーム内で流れている音楽をオーケストラで演奏できるように編曲して(①)
イントロやブリッジを作り(②)
依頼によってはジャズっぽくしたり(③)。
こんなお仕事をしてます。
今日は実際に僕が行った編曲を用いながら、どのようなことを考えて作業をしているかを解説してみます!!
THE BLUE HEARTS / 青空
原曲をご存じの方は曲調の違いに驚かれたのではないでしょうか?
この名曲をいつか弦楽器にアレンジしてみたいなぁと思っていたのですが、自粛中に時間が出来たため実現しました。
まず最初に思いついたのはチェロのピッチカートのフレーズで、イントロにも使っています。
要するにベースラインから着想しました。
最初はボーカル無しのインストゥルメンタルにしようと思っていたのですが、
作っているうちに「歌も入れたい!!」という欲が出てしまい(笑)、歌手の瑠惟夏さんに依頼したところ快く引き受けてくださいました。
伴奏のトラックを作る際に気を付けなければならないことは、
あまり音数を多くして歌の邪魔をしないようにすることです。
しかしずっとコードを弦楽器で鳴らしているだけではリズムやグルーヴが生まれません(ドラムいないし。。。)
したがって、歌のメロディーに「合いの手」を入れて躍動感をキープする必要があります。
また、そうすることでコードの流れが滑らかになる効果もあります。
合いの手は入れたいけど入れすぎると歌の邪魔になる。
このあたりの匙加減が編曲の肝です。
この合いの手のことを専門用語で「カウンターポイント」と言います。
カッコイイ単語ですよね!
ちなみに音源はSESSION STRINGS PRO2を使っています。
音もリアルで奏法も豊富なのでオススメです!
僕の場合はこのような思考回路をもって編曲作業を行っております。
いかがでしたでしょうか???
皆様の創作活動の参考になれば幸いです!
僕は、JOYミュージックスクールでは、北千住エリアと渋谷エリアで楽曲制作コース/動画配信コースの講師を担当しております。
音楽の奥深さを一緒に探求して、心が震えるような、誰かの心のパワーとなるような音楽を一緒に作っていきましょう!
みなさんとお会いできるのを楽しみにしております。
まずは、無料体験レッスンからお試しください。